2009年12月02日

理系は10%でいい

理系なんて10%もいれば十分

この衝撃的な一言は
先日のJSTの北澤さんの講演会で
私がある質問をした時に飛び出しました。

話の流れがあるので、
ここだけつかみ出すと誤解を招きやすいのですが、
要点は以下のようなものでした。


理系というより製造業は
どんどん生産性が向上しているし、
これからも向上する。

だから、将来は製造業に携わる人は
人口の10%もいれば十分だ、
ということです。


考えてみれば、今から60年ほど前
つまり団塊の世代が生まれた頃には
第一次産業(つまり農業)に従事する人が
人口の半分近くを占めていました。

ですが、今は5%以下にまで低下しています。

だから、日本の食糧自給率が低下しているのだ
という人もいるかもしれませんが、
この劇的な低下の大部分は生産性の向上に
よるものなのです。

つまり、同じ人数(土地)で、
採れる作物が飛躍的に増加したということです。


これは、第二次産業(製造業)にも当てはまります。
現在、製造業に従事する人は全体の3割程度ですが、
これからさらに生産性が高まって、
最終的には1割程度になるでしょう。


今、日本は大幅な需要不足と言われますが、
その原因は消費側だけでなく、
あまりに効率的に生産できるようになった
供給側の都合も大きいのです。

そして、本質的な供給過多がこの不況で表面化され
製造業は大幅なリストラを進めています。


これから、何年かすると景気が回復して
製品の需要もある程度回復するでしょう。

でも、それが雇用には結びつかないかもしれません。

なぜなら、製造業は人を必要としなくなるからです。


そうしたら、就職先が製造業中心の理系人の
需要が減ってきてしまうのです。

そうなった時、理系人は何をすべきか。

残念ながら第三次産業(サービス業)では、
理系人間のメリットはあまり生きません。

そうすると、理系人は本当に減ってしまって
いいのでしょうか。


決してそうではありません。
ポイントは第4の産業です。



長くなってきたので、続きは次回に…。





posted by エンジニアライター at 23:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする