この衝撃的な一言は
先日のJSTの北澤さんの講演会で
私がある質問をした時に飛び出しました。
話の流れがあるので、
ここだけつかみ出すと誤解を招きやすいのですが、
要点は以下のようなものでした。
理系というより製造業は
どんどん生産性が向上しているし、
これからも向上する。
だから、将来は製造業に携わる人は
人口の10%もいれば十分だ、
ということです。
考えてみれば、今から60年ほど前
つまり団塊の世代が生まれた頃には
第一次産業(つまり農業)に従事する人が
人口の半分近くを占めていました。
ですが、今は5%以下にまで低下しています。
だから、日本の食糧自給率が低下しているのだ
という人もいるかもしれませんが、
この劇的な低下の大部分は生産性の向上に
よるものなのです。
つまり、同じ人数(土地)で、
採れる作物が飛躍的に増加したということです。
これは、第二次産業(製造業)にも当てはまります。
現在、製造業に従事する人は全体の3割程度ですが、
これからさらに生産性が高まって、
最終的には1割程度になるでしょう。
今、日本は大幅な需要不足と言われますが、
その原因は消費側だけでなく、
あまりに効率的に生産できるようになった
供給側の都合も大きいのです。
そして、本質的な供給過多がこの不況で表面化され
製造業は大幅なリストラを進めています。
これから、何年かすると景気が回復して
製品の需要もある程度回復するでしょう。
でも、それが雇用には結びつかないかもしれません。
なぜなら、製造業は人を必要としなくなるからです。
そうしたら、就職先が製造業中心の理系人の
需要が減ってきてしまうのです。
そうなった時、理系人は何をすべきか。
残念ながら第三次産業(サービス業)では、
理系人間のメリットはあまり生きません。
そうすると、理系人は本当に減ってしまって
いいのでしょうか。
決してそうではありません。
ポイントは第4の産業です。
長くなってきたので、続きは次回に…。