2019年09月14日

仕事にできるほど「好き」なのか?


「好きなことを仕事にしなさい」
よく言われることですが、この「好き」という言葉が
とてもくせものなのではないでしょうか?

私は小学生から中学生にかけて、
とてもゲームが好きでした。

休みの日なんか、それこそ一日中
ゲームをしているような子どもでしたね。

だから当時は、ゲームを作る仕事をしたい
そう考えていたのです。


しかし、中学生になって、ゲームをする時間が伸びて、
学校の中で「ゲーム通」と認識されるようになりました。

そうすると、楽しむためにゲームをするというより、
「ゲーム通」である自分を維持するために
ゲームをするようになりました。

そうして高校生になると、
ゲームをほとんどしなくなってしまったのです。
燃え尽きた、という感じでしょうか。


もし、仕事としてゲームを選ぶとなると、
燃え尽きてしまってはダメです。

つまり、私はゲーム好きではあったものの、
プロになるほど好きではなかったのです。

もし、ゲームのプロになってしまっていたら、
逆にゲームが嫌いになっていたと思います。


「好きなこと」を仕事にするとき、
自分に問いかけなければいけません。

この「好き」は本気なのだろうか? と。

単に、人より少しうまくやれたり、
世の中で流行っているからとか、
そんな理由で「好き」なものは、
仕事にしても情熱が続きません。

本気で寝食わすれて没頭できるのか?
「好き」を仕事にするときに、
向き合わなければならない課題なのです。



posted by エンジニアライター at 23:43| Comment(0) | 仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月27日

「○○一筋」が死滅するわけ

エンジニア一筋、プログラマ一筋、
僕は近い将来、この「○○一筋」という考え方は
死滅していくのではないかと思っています。

この考えを裏付ける良い一文に出会えたので、
今回はその話をしたいと思います。

これは棋士の羽生善治さんが語った、
「学習の高速道路論」によります。
ITとネットの進化によって将棋の世界に起きた最大の変化は、将棋が強くなるための高速道路が一気に敷かれたということです。でも高速道路を走りぬけた先では大渋滞が起きています。


これは多くの人が納得してくれるでしょう。
例えば、あるスポーツを始めるとします。
そんな時、一流のコーチの解説動画が
ネット上に無料でたくさん転がっているのです。

昔は少ない本を読みながら、
自己流で進めていくしかなかったわけです。
でも、今は「あるレベルまでは」
昔とは比べ物にならないほど、
短時間、少ない労力で達することが
できるわけなのですね。

これは技術、スポーツ、経営、勉強、芸術、
どんな分野にもいえます。

しかし、その「あるレベル」を超えた先には、
大渋滞、つまり非常に厳しい競争が
待っているということなのです。

羽生さんのお話はこれから、
その大渋滞をどうやって乗り越えるか、
という話に移ります。

ただ、これは勝負の世界など、
ごくごく限られた分野の話であって、
僕は大多数の人にとっては、
その思考ではダメだ、と思うのです。

結論からいうと、
高速道路の先が渋滞しているのであれば、
さっさとほかの方向に進んで、
「高速道路を抜けた」レベルのスキルを
どんどん積み上げる方が正解だと思うのです。

残念ながら、一本道では絶対に若い人に
勝つことはできません。
なぜなら、高速道路は確実に延びるからです。

高速道路がなく、下道を迷いながら進んだ道も、
すぐに高速道路が整備されて、
若い人はそこを通ってやってくるのです。
これでは勝ち目はありません。

となると、年長者が若者に勝てる武器
それは一つの道の極め具合ではなく、
どれだけの道を極めたか、
ということに移るはずです。

こんな視点からも「○○一筋」は危険です。

キャリアはできるだけ複線思考で
考えるべきだと思うのです。



posted by エンジニアライター at 02:04| Comment(0) | 仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月13日

結局、生産性を高めるのに一番必要なこと

世の中で生産性と叫ばれていますが、
肝心の労働者は冷めた目で見ているようです。

経営者が残業代を減らしたりして、
社員から搾り取ろうとしているだけだと……。

まあ、これは正解かもしれません。
しかし、自分の生産性を上げないと、
どんどん苦しい立場に立ってしまいます。


それでは生産性を上げるためにはどうするのか?
いちばん大事なもの、それは環境だと思うのです。

順をおって、説明してみますね。
逆に生産性を高めようと思わない
理由は何でしょうか?

それはある程度明確かな、と思います。
生産性を上げても得がないからです。

今の日本の会社の仕組みでは、
生産性を上げて仕事をしても、
あらたに仕事が追加されるだけです。

そして、それで増える収入は微々たるものです。
だから、生産性を上げようとは思わないのです。
「頑張っても、しかたない」という感情です。

確かにこれは正しいです。
今の多くの会社ではこんな思考になりますよね。


ではどうすればいいか?
それは投下資源に目を向けるということです。

生産性とは成果だけで測られるものではありません。
必ず、(成果)÷(投下資源) という式で考えられます。
つまり、成果を高めるだけでなく、
投下資源を減らすことでも生産性は高まるのです。

例えば、2000字で1000円の
ライティング案件があったとします。
まあ、かなり割りの悪い案件ですね。
これに3時間かけていたら時給は333円です。

でも、そんな案件でも5分でこなせれば、
とてもおいしい案件に変わるわけです。


この例はわかりやすいでしょう。
しかし、「自分の仕事はそうはいかない」
多くの人がそう言うと思います。

ただ、努力はするべきです。
いくら成果を出しても給料が変わらないのなら、
成果は同じで投下資源を減らす工夫をして下さい。

そして、空いた資源を別のことに
転用してみて下さい。
それができれば、
生産性向上のモチベーションが上がります。


あまり良い例ではないかもしれませんが、
私の知人にこんな人がいました。

彼は書店の店長をしていました。
そして、彼は完全に仕事をシステム化して、
バイト数人で十分仕事が回る仕組みを作りました。

そして、空いた時間で彼は何をしたか?
事務所で小説を書いていたそうです。
それが、後の彼の飛躍につながります。


まあ、これは極端にしても、
空いた時間に自分の望む新しい仕事に
チャレンジしてみるなど、
やりようはあるはずです。

少なくとも、そのように環境を変えなくては、
生産性を上げるモチベーションが高まりません。

そんな環境を作ることが、
生産性を高めるのに一番必要なことだと思うのです。


posted by エンジニアライター at 00:41| Comment(0) | 仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年02月02日

1アクション3ゴール


ここ数ヶ月くらい、生産性の向上に取り組んできました。
その中で最も効果がある施策は……。

今回紹介する、1アクション3ゴール、
つまり、一つの行動に複数の意味を持たせることでした。

例えば、ある仕事をする時、給料のためだけであれば、
このアクションは1ゴールです。
そして、給料と共に何かを学ぶことができるのであれば、
それは2ゴールになります。
さらに、その仕事を通じて、これから必要な人脈を
得られるとすれば、それで3ゴールになるのです。

単純な話、お金のための仕事、勉強、交流会と
分けていると多くの時間がかかるところを
一つの仕事で3つのメリットが得られます。
これが単位時間あたりの生産性を上げる
一番の方法なのですね。

今の時代は複業の時代です。
ですから、仕事の気分転換が仕事であれば、
お金、気分転換、スキル、と簡単に3ゴールを
設定することができてしまいます。
これこそが今らしいスタイルなのだと思います。

1点集中であるとか、
二兎を追うものは一兎も得ず、という考え方は
平成に置いていきましょう。


posted by エンジニアライター at 21:02| Comment(0) | 仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月31日

つくる人、のばす人、こわす人


例えば、人と触れ合うことが好きだから、
営業やサービスの仕事がしたいという人、
一方、コツコツ自分のペースで動きたいから、
開発や研究の仕事をしたい人、
適性の応じて向く仕事は変わります。

それといっしょで、
会社のステージにおいても
人の向き、不向きがあると考えています。

ベンチャーに向く人もいれば、
大企業に向く人もいます、
そして……。

会社のステージによって、
求められる人が変わるのですね。

キーワードは
つくる人、のばす人、こわす人です。

つくる人とは0から1を作る人。
何もない混沌から最初の一歩を
踏み出さなければなりません。
前例がない中でも恐れずに
行動できる人が求められます。

のばす人とは1を100にする人。
最初の一歩を受けて、
それを横展開する能力が求められます。
システム化やルール作りなど、
淡々と仕事を進める能力が求められます。

そして、こわす人とは、
100を0にする人です。
新しいものを作るためには、
まず古いものを壊さなければなりません。
新陳代謝は会社に必ず必要で、
これも求められる能力なのです。


つくる人はベンチャーに向きます。
新しいものを立ち上げる能力を
フルに生かすことができます。

のばす人は勢いのある企業に向きます。
勢いを安定的にして、リスクを減らす、
そんな能力を生かせます。

そして、こわすひとは衰退期の企業に向きます。
硬直して官僚化した会社に一撃を与え、
再生の土壌を作る人です。

これはけっこう、大事なポイントだと思います。
業種が合っていても、会社のステージが
自分に合っていないことがあるのです。

つくる人が官僚的な企業に入ったり、
のばす人がベンチャーに入ると、
ギャップが大きく、居心地の悪さを
感じるかもしれません。

そして、私はといえば、
どうやらこわす人のようです。

いるべき所にいる、
ということでしょうかね。

posted by エンジニアライター at 16:04| Comment(0) | 仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする