2011年10月19日

事故確率5000年に1回


東電の福島第一原発は、現在は小康状態を保っています。

そして、確率的に安全評価を行ったところ、
再び炉心損傷事故が起きる確率は
5000年に1回ということでした。

安心だ、ということを言いたいのかもしれませんが、
どうもそのまま受け取ることのできない数字です。

というのも、事故前には炉心損傷の確率は、
1000万年に1回と試算されていたからです。

福島の原発は日本では古いものの一つですが、
まだできてから100年も経っていません。

1000万年に1回の確率で起こる事故が
最初の100年に起こる確率は非常に小さいです。

これは本当に1000万年に1回ある事故が
偶然今年発生したのではなくて、
確率の計算方法に見過ごしがあったと
考えるのが妥当です。


まあ、今回発表された5000年に1回の確率は
事故を踏まえて厳しく算定されたものかもしれません。

ですが、ただ1つ確かなことは、
この発表が人々に安心を与えられるものではない
ということです。

言いかえれば、たとえ安全であっても、
けっして安心ではないのです。

事故確率○○年に1回、という表記は
見直したほうがよいのかもしれませんね。

posted by エンジニアライター at 06:24| Comment(0) | TrackBack(0) | テクノロジー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月06日

スマートフォンへの違和感


今はスマートフォンが盛り上がりを見せています。
新モデルの半分以上がスマートフォンに
なっているキャリアもあるらしいのですが、
僕にはどうも疑問に思えます。

確かに、スマートフォンはとても便利なものです。

ですが、ほとんどパソコンと同じようなものですから、
使いこなすにはあるレベルの知識が必要です。

本当の意味でスマートフォンを使いこなし
必要としている人、
それがそんなに多いとは思えません。

まあ、使いこなしてなくても、
ファッション感覚で持つ人もいるでしょうが、
そんな現象は長くは続きません。


世の中にはブームというものがあります。
ある方向にふれて、そして逆にふれる。

スマートフォンの元々の需要を考えると、
今の状態は明らかに行き過ぎている
そう感じますね。

それが是正された時、
携帯はどんな姿になっているのでしょうか?

posted by エンジニアライター at 23:54| Comment(0) | TrackBack(0) | テクノロジー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月29日

核融合発電はどうなる?


原発事故が起きてしまった今、
既存の原発はある程度使っていくとしても
日本で原発の新設はできませんし、
するべきでもないでしょう。

それは良いのですが、
一つ気になるのが核融合の扱いです。


核分裂に比べれば、安全で、
放射性廃棄物の問題も少ないと言われていますが、
推進することは可能でしょうか。

核分裂は危険で、核融合は安全。
この理論で世論を納得させられるでしょうか。

今回の原発事故では、
原子力に対する恐怖はもちろん、
専門的すぎて理解できずにどんどん進んでいく
科学技術の発達そのものに疑問が投げかけられて
いるような気がします。

現状では、国民の合意を得ることは
難しいでしょうね。


僕は核融合の技術者でも何でもありませんが、
人の力で太陽と同じものを作り出し、
それを制御して人間の役に立てるということは、
技術者として夢を感じます。

この技術をしぶとく生き残らせて、
何とか実現する日を見てみたいものです。

posted by エンジニアライター at 01:03| Comment(0) | TrackBack(0) | テクノロジー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月30日

測定器は信頼できるのか?


国や専門家の出す情報が信頼できないからと、
ガイガーカウンターを購入して、
自分で放射線を測定する人が増えているようです。

こんな動きが広がるのは良いことなのですが、
測定器をどこまで理解しているのか?
という疑問が残ります。

測定器は彼らにとって完全な
ブラックボックスでしょうから、
完全に信用することはできないような気がします。

人を信用せずにモノを信用する。
モノだって嘘をつくことはあるのです。


一方、研究者や技術者の世界では、
測定器を自作できるほど詳しくなれ、
ということが良く言われます。

研究という世界で測定器は重要なものですが、
それをブラックボックスで使うか、
中身を理解した上で使うか、
研究の質を決定的に左右するポイントなのです。


たまに、研究の世界でも、
お金のない研究者が、潤沢に予算を与えられた
国や企業の研究者を出し抜くことがあります。

こんな痛快なことが起こる原因は、
予算がないため測定器を自作せざるを得ず、
自然に測定器に詳しくなるからではないかと
おもっています。


測定器も「想定」されない状況では、
デタラメな値を出すことがあります。

ある程度は中身を知った上で
使うことが大事ですね。
posted by エンジニアライター at 06:31| Comment(0) | TrackBack(0) | テクノロジー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月19日

秘密にせざるを得ないこと


福島第一原発の事故を受けて
原子力に注目が集まっています。

そこで、放射線汚染の一番の恐ろしさは
人体への悪影響自体より、
汚染があまりにも長く続くことだ、
という理解が広まってきたと思います。


そして、人類が原子力を使う上で、
一番の問題となるのは、
核廃棄物の問題だと思われます。

福島原発の事故でも、
使用済み核燃料のプールでも
事故が起こっているようです。

こんな危険なものを、
何千年とか何万年とか、
人の一生をはるかにこえるスケールで
安全に保存しなくてはいけないのです。

非常に難しい問題ですね。


そして、日本では、
まだ最終処理の施設はできていません。

何箇所か候補地はあるようなのですが、
地元の反対でどれも前進しないのですね。

まあ、自分の住んでいるところに、
処理場ができるなんて、嫌でしょうから
当然なのかもしれませんが…。


しかし、この最終処理の問題、
本当に情報が少ないです。

特に、国や電力会社など、
原子力の運用者から出ている情報が
ほとんどありません。

目前の明らかな問題なので
考えがないわけではないと思います。

様々な考えはあるのでしょうが、
うかつに情報を漏らしてしまうと
問題なので、黙っているのでしょう。


本来はこういう問題こそ、
様々な立場の人がオープンに
話し合うべきだと思います。

でも、現状では情報を公開しても、
無用な争いや不安を生むだけに
なるでしょう。

秘密にせざるを得ないことは
やっぱり存在しているのです。

願わくば、社会がそこまで成熟して
実のある議論ができるように
なれば良いのですが。

posted by エンジニアライター at 23:33| Comment(0) | TrackBack(0) | テクノロジー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする