2015年02月26日

教科書の「数学」と使える「数学」の差

実際に数学を使った仕事で生計を立てている私から見ると、
教科書で教えている数学というものは
とても融通がきかないように見えます。

教科書の数学の答えは一つですが、
実際の数学の答えは一つではありません。
式を作ることが大事という話をしましたが、
問題のための作られたデータならともかくとして、
実世界の生きているデータを表す式が
たった一つに絞られるなんてことは幻想です。

また、実際には答えがない、という問題も多いです。
数学を使う現場においては
答えが存在することがわかってしまえば、
すでに問題は8割方解決されているといえるかもしれません。

数学の証明問題で、
「この命題は試験問題である→試験で証明できない
命題はない→よって命題は正しい」
という証明をしたという学生の笑い話がありますが、
この学生は試験では失敗しても、
世の中に出れば成功できるのでしょう。
どんな論理であれ、見当をつけるということは大事です。

さらに、数学は一般に論理の学問と思われているでしょう。
そして、教科書の世界にとどまる限りは
それは100%正しいです。
しかし、実際に使われる数学では、
直観も非常に大事になってきます。

本文中で関数の式とグラフは
デジタル時計とアナログ時計の違いのようなものだ
という話をしました。
でも、数学が本当に論理だけの学問であれば、
アナログなど必要なく、デジタルだけで良いはずです。

数学を使う現場ではたいてい、まずデータを
グラフにプロット(アナログ情報)します。
そして、どんな傾向を持っているか、
グラフをながめながら直観を働かせます。
そして、このデータを表現するためにはどんな式を
使えばよいか考えるわけです。
この過程で直観が非常に大事になってくるのです。

数学をはじめ、物理学や化学などの理系分野でも、
一流の研究者は論理ガチガチであるよりも、
むしろ直観的であると言われています。
本当に論理だけで解決できる問題であれば、
それはコンピュータに任せておけばよいです。
人間が問題に取り組む以上は、どんな分野であれ、
感覚を磨く努力を怠ってはいけないのですね。



posted by エンジニアライター at 22:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 高校数学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年02月12日

指数・対数は人が楽をするためにある


高校数学の中で一番世の中で使われている、
のは指数・対数と考えています。

個人的には対数の初歩は高校でなく、
中学数学、つまり義務教育に組み入れた方が
いいのでないかとさえ思っています。


学生にとって対数は"log"のイメージが強く
「また、難しそうなものが出てきた…」
とネガティブに感じてしまうかもしれませんが、
対数は人間を楽にするために生まれてきたものですので、
その考え方だけでも身につけましょう。

さて、繰り返しているように対数は
楽をするためにあります。
ただ、習い始めのころは、楽をするよりも、
かえって話を面倒にしているようにしか
思えないかもしれません。
それでも、我慢して勉強していけば、
必ず対数の便利さに気づく時がくると思うので、
頑張ってマスターしてみて下さい。

対数、微積分、三角関数など、高校数学では
新しい概念がたくさん登場してきます。
そして、新しい概念が登場する理由は2つあります。
一つは本当に新しいモノを扱うためということで、
もう一つは今まで扱っていたものを楽に表すため、
ということです。

対数は典型的な後者の例になります。
1000000000なんて数は中学生まで
の知識で十分扱えますが、
それをより簡単にするために
対数を持ち出しているのです。

対数はだれでもその便利さが
わかるものだと思っていますが、
数学を勉強していて便利だといいながら
どうしてもその便利さがわからない概念に
出会うこともあるかもしれません。

そんな時は、あまり深追いせずに、
まずはこれが便利な人もいると
受け入れてしまうのが良いと思います。

少し妙な例になりますが、
私はそろばんを使えません。
ですので、そろばんで計算をするより、
暗算で計算してしまった方が速いです。

しかし、世の中にはそろばんをうまく使える人がいて、
その人達にかかればそろばんはとても便利なものである、
ということもわかっています。

自分が便利だと思えなくても、
便利に使う場面や人がいるということがわかれば、
まずはそれで良いのです。

「簡単にするために○○をする」という表現が登場したら、
自分がそれを理解できなくても、
まずはそんなものだと受け入れることが重要だと思います。

posted by エンジニアライター at 22:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 高校数学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年02月11日

高校数学の削ったコンテンツを紹介します


学校では教えてくれない! これ1冊で高校数学のホントの使い方がわかる本


著書の
学校では教えてくれない! これ1冊で高校数学のホントの使い方がわかる本
は256ページなのですが、
実は、原稿は300ページ分以上書いています。

量が多すぎるので大分削りましたが、
これからその削ったコンテンツを
このブログの「高校数学」カテゴリで
少しずつ紹介したいと思います。
posted by エンジニアライター at 22:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 高校数学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする