2011年09月10日

経済発展のワナ


今は新興国が世界の経済を牽引していると言います。

逆に日本をはじめとする、先進国と呼ばれる国の
経済発展が停滞してきたともいえるわけです。

今日は経済発展の限界について、
僕が思うことを話したいと思います。


経済発展というものは、
生産性が上がることが起点にあります。

今まで10個生産していたものを、
同じ時間と労力で20個生産できるようになる。

この進歩により、生産者がより豊かになって、
新たな消費を行い、世の中が豊かになるのです。

しかし、生産性は技術により
どこまでも高められるのに対し
需要というものは限界があります。

経済発展は、こんな本質的な問題に
差しかかっているような気がするのです。


現在、先進国では失業が大きな問題になっていますが、
これは結局、世の中に必要なモノの生産が
限られた人数で可能になっている、
ということを意味していると考えます。


世の中に100個の需要があるものがあったとします。
それを今まで20人が作っていたのが、
生産性が向上して5人で作れるようになる、
急激な技術進歩により、こんなことが可能になります。

この場合生産性は4倍に向上します。
もちろん、世の中が豊かになって需要が伸びる
ということはあるでしょうが、
一般に4倍になるということは考えづらいです。

ですから、あぶれた人は失業せざるをえないわけです。

他の事業に転換するとしても、
人間の時間が有限である以上、
総需要には限りがあるのです。

それ以上、生産性を上げても、
全体としては豊かにはなれません。

もちろん、一部には豊かになる人もいるでしょうが、
いわゆるゼロサムゲームで、誰かが豊かになると、
貧乏になっていく人が存在しているのです。


今の世の中、特に日本をみていると、
そんな本質的な成長の限界に足を踏み入れている、
そんな気がするのです。


posted by エンジニアライター at 23:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック