エルピーダメモリに公的資金が注入される
というニュースを知っている方もいるかと思います。
この会社は、パソコンや携帯、デジタル家電などに
使われているメモリ(DRAM)というものを
作っている会社です。
先日、半導体はヤクザな世界、という記事を書きましたが
この業界は、まさにこのチキンレースが
実際に行われています。
この業界は、去年まで、日本1社(エルピーダメモリ)
米国1社、欧州1社、韓国2社、台湾数社で
成り立っていました。
ところが、この世界不況のあおりを受けて、
欧州の会社が倒産、そして台湾の数社が1社に
統合される予定です。
まさに、チキンレースも最終局面に入ったところです。
エルピーダという会社の成り立ちは、
まず、日立とNECが事業をあきらめて
合弁会社を設立したことに始まります。
その後、東芝、三菱なども事業譲渡し、
日本のDRAM事業はエルピーダ1社になりました。
そして、その後シェアが急落し、
一時は日本から、DRAMがなくなるのではないか
と言われていましたが、
坂本氏という優秀な経営者を招き、
急速に勢いを取り戻してきました。
公的資金を注入するというと、
良いイメージがないかもしれません。
しかし、この業界は特殊で、
生き残るためには、莫大な資金が必要なのです。
これは決して、後ろ向きなことに使う
お金ではありません。
日本半導体の数少ない希望である
エルピーダメモリ
皆様、応援してください。
蛇足ですが、私はこの会社の社員ではないことを
おことわりしておきます。